2015年07月

脚本:丸戸史明 絵コンテ:長崎健司 演出:塚田拓郎、大久保朋 作画監督石野聡

新たな仲間を迎えようとする、ある日のA-TEC。しかし、火星へ向かう途上で転校生が誘拐されてしまう事件が発生。この難局を乗り切れるのは自分たちだけだと判断した室長の瀬良カイトは、A-TECのメンバーたちと共に前代未聞の救出作戦に乗り出す。
しかし、遂に姿を現した転校生・霧羽ナギサの正体は、実は自分たちの上司だった。ナギサはA-TECがこのまま高コストのお荷物部署であり続けるようならばメンバーをリストラし、部署を解散させると宣告する――。

公式サイトより

 ネタバレ注意につき、未見者は公式配信を観るのです。騙されたと思ってみんな観て下さい。ほら、ほら。

 丸戸史明脚本のオリジナルアニメ作品『CLASSROOM☆CRISIS』。第1話が遂に放送されました。宇宙モノでありながら、会社モノ。この混ざらなそうなテーマをいかに仕上げてくるのか、と最速放送の裏番組をさて置いて、こちらをリアルタイム視聴しておりました。TwitterのTLはそっち一色だったけどな!

 さて、『C☆C』第1話はまさかの伏せられていた重要キャラクター=転校生・霧羽ナギサの登場と、怒涛の展開の連続! そうだよ、これがアニメなんだよ、と言わんばかりに火星に位置する第四東京都に住まう少年少女と会社員たちが自らの信じた方向に進んでゆく。そして最初の波乱に、アクション! キャラクター造形も丸戸主人公っぽくもあり、新しい。ただただ茫然と30分の時を過ごしました。

 放送が始まる前は『ROBOTICS;NOTES』っぽくなるのかなぁ、と思ったら真面目にSF要素を入れており、単純にロケットを作るだけではない! そのロケットのためには百数十億のお金が掛かっており、そのお金は会社の中でも無視できない金額であるという経済的側面……。これまでの普遍的アニメ作品ではロボットやロケットを作ることは多々あれど、お金にまで言及する作品はあまり無かったので、今作は結構リアル路線でありながらSF要素をブチ込んでくる(あれ、ロボノも金銭問題あったよね?)。

 で、ラストシーンでナギサがこのチームを解体する監査役としてやってきたことが明かされます。まだ色々謎もありますし、不明な点が多々ありますが、これからどうやって進んでいくのか、数十人いるキャラクターをどうやって掘り下げてくるのか、期待したいと思います。まぁ、最初の課題はロボノとの差別化かなぁ。

 以上、『株式会社小澤亜李』第0回を聴きながら、お送りしました。

Classroom☆Crisis クリアファイル デザインA

Classroom☆Crisis クリアファイル デザインA

 否、間違っていない。と、信じたい。

 さて、今夜からMBS・アニメイズム枠で『CLASSROOM☆CRISIS』がスタートします。監督は『NO.6』ガンダムビルドファイターズ』の長崎健司。シリーズ構成・脚本は『WHITE ALBUM2』『冴えない彼女の育てかた』の丸戸史明、キャラクター原案は『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』『エウレカセブンAO』のかんざきひろ織田広之)。制作は『マギ シンドバットの冒険』『GO! GO! 575』のRay-duceという布陣で制作されるオリジナルアニメです。

 僕はもともと、ジュブナイルSFとかジュブナイルミステリが大好きな人間なので、『冴えない彼女の育てかた』で衝撃を受けた丸戸史明がいかに仕掛けてくるのか楽しみで仕方がありません。だって『NO.6』の長崎監督だし、主題歌はTrysailとClariSだし。ノベライズに田口一とあさのハジメを連れてくるあたりの本気度がヤバイ。あ、僕は『まよチキ!』ファンなので勿論ノベライズ買いますよ?

 しかし、宇宙モノで学生をメインにしたSFというのは、『ROBOTICS;NOTES』がどうしても頭をよぎってしまいます。だってナンジョルノ、クラクラにもいるし。どうしても出てきちゃうよね、うん。でも、そこを丸戸おじさんがいかに変化球を投げてくるか……今の所、僕が触れた丸戸作品はすべて泣いているので、今回もそうなるといいなぁ……。

 なお、今回も出来るだけ「観てから24時間以内に」感想記事を書こうと思いますが、いかんせん夏コミ原稿があるのと、ゲームプロットと、BS-TBSなので完走できるかは怪しいかも……と思いひとまず、所信表明をしておきます。

 さぁて、どうなるのかな、丸戸おじさん。楽しみに待ってます。

アネモネ(アニメ盤)

アネモネ(アニメ盤)

脚本:上江洲誠 絵コンテ:平井義通 演出:いとがしんたろー 作画監督:山形孝二、幸野浩二

出典:『人間椅子江戸川乱歩全集第1巻「屋根裏の散歩者」(光文社文庫)所収

 小学生の頃、『名探偵コナン』を起点としてコナン・ドイルを読み漁り、そのまま江戸川乱歩へ。中学校に進学してからは、はやみねかおる綾辻行人メフィスト賞系作家、とミステリとSF好きを自称してここまで生きてきました。

 まさか、ノイタミナ枠で「赤い夢」の続きが観れるとは! しかも、岸誠二×上江洲誠の黄金コンビですよ、期待しないはずがない。とはいっても、岸監督に本作の企画が行ったのが昨年11月らしく、たぶん誰かが降りてフジテレビ的に頼れたのが『暗殺教室』で関わっていた岸監督で、そこからいつものグループで制作した、と予想していたためクオリティどうかな、とちょっと危惧はしていたんですが……。杞憂に終わりました。

 そう、凄く面白いんですよ! 完成されてる。歪な世界と退屈な少年たちの宴が。

 今回のストーリーでは、クラス担任が殺されその罪を着せられたコバヤシ少年が、探偵のアケチのもとで助手を志願し、その事件の真相を探ろうとするパートの序章が描かれました。いやぁ、いい感じに伏線とヒントが出ていて気持ちいい。ネタバレですけど、「先生があんな形にされちゃって」とコバヤシとハシバに言った矢作紗友里さんが演じた女子生徒は報道規制が敷かれた中でバラバラ殺人だったことは分かるにしろ、「形を詳細に知っている」わけなので僕は怪しいとは思っています。しかし、コバヤシ少年は興味持ってないんですよね、どうなるか。

 江戸川乱歩の小説って魅惑的で独特の世界が構築されているんですけど、それが現代に翻案されるとこうなるのか! という新鮮な驚きと合わせて、赤と黒を基調に色彩が構築されているように思えたので、結構面白いなぁ、と。やはり「赤い夢」の続きが観れるのか! これはいい……いい……。

 とりあえず第2話で明かされないだろう謎としては、「何故宮内庁所属なのか」とか思ってしまいますがいずれ明かされるでしょう、たぶん……。

 あと、エンディングの編曲が江口亮さんってところとかオープニングのテロップとか『UN-GO』っぽいですねぇ。まぁ意識はしてるんでしょうけど、そこといかに差別化していくか楽しみです。加えて、今日正午に『UN-GO』スタッフによる新作『コンクリート・レボルティオ ~超人幻想~』が発表されたので、そちらも期待せねば……。

 ちなみに、静岡だと第1話の直後に『暗殺教室』最終話で岸アワーでした。渚君のあの描写で吹いてしまったw

 

 そういえば、本作の原作なんですけど、江戸川乱歩は八月に没後50年になるので、たぶんその後に一気に安くなるんですよね……。それまで待機した方が得策、かなぁ……。

江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者 (光文社文庫)

江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者 (光文社文庫)

  • 作者: 江戸川乱歩
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2004/07/14
  • メディア: 文庫

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